「ディリクレ積分_分かり易く」に出てくるキーとなる下記積分値を導出する。
この積分値を導出するにあたり、色々な方法があると思われますが、ここでは寺澤氏の方法で導出を行います。その流れは次の通りです。
(1) の導出
(2) としてxに関する定積分の後、に関して定積分し、下式を得る
(3) により、上の積分を書き換えて下式とします。
(4) 上式をで定積分することにより、下式を得ます。
(5) 更に、を用いて上式の左辺を書き換えます。
(6) の変数変換し、後でをに書き直すことにより下式を得ます。
(7) として、下式を得ます。
(8) の変数変換を上式左辺に行い、後でをに書き直すことにより下式を得ます。
(9) 上掲(7)の左辺をとして部分積分法を利用すると求めたい下式を得ます。
以上のフローに従って、(1)~(9)を具体的に求めていきます。
- の導出
この不定積分を部分積分の方法を使って解きます。
と置けば、
ここで、再び部分積分を行い
と置けば、
2. の導出
Sp01にと置くことにより
従って
この式を区間[0, \alpha]で積分します。
ここで、
3. の導出
ですので、
Sp02より、だから、下式を得ます。
4. の導出
そこで、変数変換を行い下記とします。
すると
ここで、部分積分を行う為、下記のように設定すると
そこで、
又、
尚、ここでは、下記の変数変換を利用した。
従って、下式を得る
5. の導出
6. の導出
ここで、下記変数変換をおこないます。
Sp05より
よって上下2つの式にを掛けることにより、下記式を得ます。積分式の変数はに変更します。
7. の導出
Sp06の左辺にてとすれば、
同様に、右辺にてとすれば、
又、
従って
により、
ここで、は、ゼロのゼロ乗だからゼロだという風に取れそうだが、実際にはロピタルの定理を使うことにより、と置けば、
すると、結果として下記を得る。
尚、ロピタル定理は別項にて解説します。(補題4)
8. の導出
Sp07にてと置くと、
だから、
9. の導出
と置き、部分積分を行います。下記設定を行います。
すると
ここで、
また、ここでもロピタル定理を使い
以上により、
所与の目的が達成された。
(補足1)上述で使ったロピタル定理を使わない方法もある。マクローラン展開を使うことにより、
ただし、の場合は、この様なマクローラン展開できないので、適用できません。